日本電気硝子(本社:滋賀県大津市)は20日、自動車用塗料や窓ガラスを製造する米PPGインダストリーズから欧州のガラス繊維事業を取得することで合意したと発表した。年内に売買契約を完了する見込み。買収額は公表していない。


買収するのは、PPGの英子会社が保有するウィガン工場のガラス繊維事業にかかわる資産と、オランダ子会社の全株式。PPGの英工場では樹脂強化用ロービングを製造し、風力発電用ブレードと自動車部品用複合材料向けに供給。オランダ子会社では樹脂強化用チョップドストランドを製造し、自動車部品用複合材料向けに供給している。両事業の売上高は約1億5000万ユーロ(約176億円)で、従業員数は約550人。

日本電気硝子は今回の買収により、▽欧州生産拠点の取得によるグローバル供給体制の強化▽主力製品であるチョップドストランドの拡販▽その他のガラス繊維製品のラインアップの充実によるガラス繊維事業の拡大――を目指す。また、買収する事業と同社のガラス繊維事業とは補完的関係にあることから事業成長のシナジーが得られるとみている。

2016/6/21

 

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