PSAグループ傘下の自動車部品大手である仏フォルシアは15日、米ミズーリ州カンザスシティのブルースプリングスの内装部品の新工場を今年後半に稼働すると発表した。ドアパネルとインストルメントパネルを製造する。総投資額は6000万米ドルに上る見込みで、2020年末までにフル稼働する予定だ。


新工場の面積は約25万平方フィート(約2万3226平方メートル)で、300人以上の新規雇用を創出する見通し。

フォルシアはミシガン州オーバーンヒルズに北米本社を置く。米国とカナダ、メキシコに47の生産拠点を置き、約2万人を雇用。16年の売上高は57億8000万米ドルだった。

■17年は2けた増収増益
フォルシアが16日発表した2017年通期決算は、継続事業の純利益が前年比34.2%増の7億1450万ユーロ(約941億6000万円)、売上高は10.6%増の169億6220万ユーロ(約2兆2366億円)だった。主要市場すべてで業績が改善した。本業のもうけを示す営業利益は20.6%増の11億7030万ユーロ(約1542億円)、営業利益率は6.9%となった。

同社は18年の営業利益率の目標を、これまで示していた7%から、7%以上に上方修正している。

■欧州会社への転換を計画
フォルシアの取締役会は16日、欧州会社(SE)に転換する計画を明らかにした。5月29日に開催される年次株主総会で是非を問う。SEに転換することで、同社は欧州連合(EU)加盟各国の固有の会社法とは別に、統一の会社法に基づいたEU全域の事業展開が可能になる。

同社は売上高の約5割を欧州で計上しており、欧州に110の生産拠点と13の研究開発(R&D)センターを展開。欧州の従業員数はフランス国内の1万人を含め、約4万5000人に上っている。
SEに転換した後も、本社はこれまでと同様、フランス中部ナンテールに置かれるという。

2018/02/19

 

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