PSAグループ傘下のシトロエンは6日、新興国での現地生産を強化すると明らかにした。欧州市場への依存度を軽減する狙いがある。具体的にはブラジルとロシア、イランで新モデルの生産を開始する。今後も欧州域外での現地生産を強化し、欧州域外での販売比率を2017年の26%から20年までに45%まで引き上げたい意向だ。

ブラジルではリオデジャネイロ州のポルト・レアウ(Porto Real)工場で「C4カクタス」の生産を今年の上半期(1~6月)中に開始する。ブラジル国内だけでなく、アルゼンチンやウルグアイ、パラグアイ、コロンビアにも輸出する計画だ。同社は昨年下半期(7~12月)にも新型バン「ジャンピー」の生産をウルグアイで開始しており、17年の販売台数が前年比14%増と大幅に伸びる要因となった。

■ロシア製「ジャンピー」は現調率50%に

ロシアではこのほど、首都モスクワの南西180キロメートルに位置するカルーガの「PCMA Rus」工場でジャンピーの生産を開始した。ジャンピーの部品の国内調達率は50%となっており、以前から同国で生産している「C4セダン」の35%から大幅に引き上げたとしている。同社はさらに、向こう数カ月内にMPVの「スペースツアラー」の生産も開始する予定としている。

■イランで「C3」を生産

イランでは上半期中に同国中部エスファハーン州のカーシャーン(Kashan)工場で「C3」の生産を開始する。同工場はサイパとの合弁で運営しており、PSAの持ち分は50%。C3が最初のモデルとなり、今後もラインアップの充実を図る方針だ。

2018/3/8

 

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