フォード・モーターは7日、米Ekso Bionicsが開発したパワードスーツ「EksoVest」を世界の15工場に導入すると発表した。工員の肉体的な負担を軽減し、製造工程での事故を減らすことが目的。同社は昨年11月、同パワードスーツを米2工場で試験的に導入していることを明らかにしていた。


EksoVestは電力を必要としない機械式のパワードスーツで、重量は約8ポンド(約3.6キログラム)。バックパックのように背負って装着し、頭上での作業に従事する工員の負担を軽減する。身長5.2フィート(約158センチメートル)から6.4フィート(約195センチ)まで装着できる。

■腕の負担を最大6.8キロ軽減

同パワードスーツを装着することで、両腕が持ち上げる重さをそれぞれ最大15ポンド(約6.8キログラム)アシストし、重い工具を無理なく長時間持ち上げて作業することを可能にする。

フォードは昨年5月から、ミシガン州のウェインとフラットロックの工場にEksoVestをそれぞれ2着ずつ試験的に導入していた。今後は北米の全工場のほか、アジア太平洋と欧州、南米の工場を含む計15工場に導入される。同社によれば、組立ラインの工員は1日当たり最大で腕を4600回、年間で約100万回、持ち上げているという。

Ekso Bionics( http://eksobionics.com/ )は2005年の設立で、カリフォルニア州リッチモンドに本社を置く。フォードはEksoVest導入の実数と費用は明らかにしていない。

2018/8/8

 

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