ダイハツ工業が出資するマレーシアの国民車メーカーのプロドゥアは29日、主力モデルの小型車「マイヴィ」の納車が遅延しているため、8月中に納車できる予定だった顧客に対して補償金を支払うと発表した。


補償金の支払い対象となる顧客数は約3100人となっている。同社は今月20日、サプライヤー1社からの部品供給が滞っているためマイヴィの生産を停止したと発表。供給不足となっている部品やサプライヤーなどの詳細は明らかにしていなかった。

同国では政権交代によって5月末に消費税に相当する物品・サービス税(GST)が廃止され、9月1日に売上税とも呼ばれる販売・サービス税(SST)が導入される。このため6~8月の3カ月間が「タックスホリデー」となり、新車販売台数が大幅に伸びていた。

■免税相当額に上乗せして支払い

8月31日までに新車登録できた場合にはGSTとSSTのいずれも課税されないが、9月1日以降の登録だとSSTが課税される。このため、プロドゥアは8月31日までに納車できる予定だった顧客を特定し、免税されるはずの分に一定額を上乗せした金額を補償金するとした。ただし、具体的な金額については言及していない。

現行マイヴィは昨年11月に発売され、これまでに12万台を受注している。このうち6万8000台を納車したものの、半分近くの顧客が納車待ちの状態となっている。

2018/8/30

 

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