フォルクスワーゲン(VW)が12日発表した9月のグループ世界販売台数(乗用車、商用車)は前年同月比18.1%減の82万7700台だった。17カ月ぶりの減少。欧州連合(EU)で9月1日から新排出ガス基準「国際調和排出ガス・燃費試験法(WLTP)」が導入されたことが響いた。1~9月のグループ累計販売台数は前年同期比4.2%増の813万台300台となった。


VWグループの販売担当取締役のダールハイム氏は、9月に導入されたWLTPの欧州販売への影響が10月にも続くと予想したうえで、11月と12月には回復すると予想。すべてのブランドのWLTPへの対応が年内に完了するとの見通しを示した。

■欧州が16カ月ぶり減少

9月のVWグループの地域別販売は、欧州が36.5%減の25万6700台と16カ月ぶりに減少。このうち西欧が41.5%減の19万9600台で、ドイツが45.2%減の5万8700台と、ともに6カ月ぶりに減少した。中東欧は10.2%減の5万7100台と減少に転じたが、ロシアは20.5%増の2万1100台と2けた増を続けている。

北米は4.8%減の8万1800台と5カ月連続で減少し、米国も2.6%減の5万5300台と9カ月ぶりに減少した。南米は2.7%増の4万9100台で、ブラジルが28.4%増の3万5700台と、ともに7カ月連続で増加した。

アジア太平洋は4.8%減の41万6000台と3カ月ぶりに減少し、中国(香港含む)は5.7%減の38万3500台と2カ月連続で減少した。

■全主要ブランドがすべて減少

9月のブランド別販売は、VWブランドの乗用車が18.3%減の48万5000台と17カ月ぶりに減少。アウディは22%減の13万9200台と3カ月ぶりに減少した。シュコダは16%減の9万4800台、セアトは20.6%減の3万1600台と減少に転じた。ポルシェは3%減の2万200台と3カ月ぶりに減少した。

■商用車はVWブランドが2カ月連続で減少

9月の商用車販売は、VWブランドが20.5%減の3万5400台と2カ月連続で減少。独MANは11.9%増の1万1800台と17カ月連続で増加し、伸び率は14カ月連続で2けたを記録した。スウェーデンのスカニアは5.5%増の8400台と5カ月連続で増加した。

2018/10/15

 

2週間無料お試し購読 購読を開始する