サンデンは21日、グループ会社のサンデン・オートモーティブクライメイトシステム(SDAS)が中国の国有自動車メーカー大手、上海汽車の自主ブランドである栄威(ROEWE)の電気自動車(EV)の「マーベル(MARVEL)X」と「Ei5」向けに2月からカーエアコン用ヒートポンプシステムの供給を開始したと発表した。


同ヒートポンプシステムは、中国市場初となる商品として、SDASが2016年7月から開発を開始。上海汽車グループの自動車部品メーカーの華域汽車系統との合弁会社である華域三電汽車空調有限公司(SSB)の上海市・石龍(しゅうろん)工場で生産・組立てを行っている。

EVはエンジンがないため、その排熱を利用できず、暖房用の熱源が不足する。通常は電気ヒーターで補うが、それにより駆動用バッテリーの消費が大きくなり、航続距離が低下することが課題だった。SDASのヒートポンプシステムは外部から熱をくみ上げ、省電力で暖房することができ、航続距離の低下を軽減する。

サンデングループは、中国政府の国策に基づく環境対応車への移行に鑑み、戦略的に中国市場の進出を進めており、昨年8月には電動コンプレッサーの生産ラインをSSBに導入。グローバルで150万台の生産体制を構築している。

2019/6/24

 

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