ドイツの鉄鋼・工業製品メーカー、ティッセンクルップ(ThyssenKrupp)はこのほど、独南西部ザールラント州のホンブルク工場で新たにプレスラインを敷設すると発表した。トラックのフロントアクスルを生産する。投資額は約8000万ユーロ(約98億円)で、同工場に対しては過去最大の投資になる。すでに複数の商用車メーカーとの長期供給契約を締結済みという。


同工場は1974年に稼働を開始し、現在の従業員数は約750人。今回の投資により70人前後の新規雇用が創出される見込みだ。来年初めから着工して既存の敷地内に約1万2000平方メートルの新棟を建設し、2021年初めの完工と生産開始を目指す。

■クランクシャフトの生産も可能
新たに敷設される加圧能力1万6000トンのプレスラインは、高さが10メートルで重量が1700トン。年間36万個のプレス部品を生産可能で、フロントアクスルだけでなくクランクシャフトなど、必要に応じてほかの部品も生産することができる。

ティッセンクルップによると、同社のプレス技術ビジネスユニットの年間売上高は10億ユーロ(約1220億円)超。同社は世界各地に展開する17カ所の工場でプレス機器を50台稼働させており、70カ国以上と物流ネットワークを構築している。現在の同社のプレス分野における従業員数は約7500人。

2019/7/18

 

2週間無料お試し購読 購読を開始する