NECは23日、サウジアラビアのメッカにあるモダンバス(Modern Bus Company)から、バス交通向けの高度交通運用管理システムを受注したと発表した。自動料金収受やバス位置情報の管理を行う。同システムの稼働は2020年を予定している。


今回提供するシステムは、800万枚に及ぶメッカ独自の交通用ICカードを活用し、キャッシュレスで正確かつ信頼性の高い運賃収受を実現する「自動料金収受システム」や、全地球測位システム(GPS)によりバス約400台の位置情報を運行管理センターでリアルタイムに把握し、定時運行を支援する「バス位置情報管理システム」。バスの運行情報は、バス停に設置された太陽光発電で稼働するディスプレーやモバイルアプリケーションを通じて乗客にも提供する。

NECはモダンバスとともに、今後5年間で2000台のバスの運行管理を目指すとともに、より利便性の高い安全で効率的なバス運行を実現する。

■巡礼者の増加に対処
メッカでは近年、イスラム教徒の巡礼者が増加しており、2018年のハッジ(大巡礼)では世界各地から200万人以上の巡礼者が訪れた。15年後には約2倍に増えると想定されており、巡礼者の移動手段となる公共交通機関の整備がサウジアラビア政府にとっての課題となっている。

2019/8/26

 

2週間無料お試し購読 購読を開始する