豊田自動織機は10日、中国でカーエアコン用の電動コンプレッサーの生産を2020年初めから開始すると発表した。同社にとって、初の電動コンプレッサーの海外生産となる。立ち上げ後、順次、生産規模を拡大していく予定。


中国のコンプレッサー生産拠点である豊田工業電装空調圧縮機(昆山)有限公司(TACK)と烟台首鋼豊田工業空調圧縮機有限公司(YST)にそれぞれ電動用生産ラインを新たに設置する。TACKは2020年3月、YSTは21年6月からそれぞれ電動コンプレッサーの生産を開始する。立ち上げ当初の年産能力はともに約40万台。

■世界シェア1位を堅持
電動コンプレッサーは、ハイブリッド車(HV)やプラグイン・ハイブリッド車(PHV)、電気自動車(EV)などの電動車の空調用として普及し、その台数は年々増加している。豊田自動織機は2003年に世界初の電動コンプレッサーの量産を開始してから世界シェア1位を堅持。電動車市場の拡大とともに生産台数を増やし、これまでに約2000万台を生産している。

世界最大の自動車市場である中国で新エネルギー車(NEV)規制などによる電動車の急速な普及が見込まれることから、現地生産を推進して旺盛な需要を確実に取り込む。同時に小型化と高性能化にも取り組み、電動車のさらなる電費と空調能力の向上に貢献するとしている。

2019/10/11

 

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