韓国のLG電子の傘下で、自動車用ライトを製造するオーストリア企業のZKWグループはこのほど、メキシコとスロバキアの工場拡張に総額で2億1000万ユーロ(約254億円)を投資していることを明らかにした。

■メキシコ工場の拡張部分は21年8月に稼働
2015年に稼働を開始したメキシコ中部グアナファト州シラオの工場は、20年10月までに生産スペースを現在の2万2000平方メートルから4万1000平方メートルに拡張。21年8月の生産開始を見込む。これに伴い、従業員数を現在の700人から約1400人に引き上げる予定だ。

拡張に当たり、プラスチック射出成形システムや塗装システム、リフレクターのメタライゼーション機器など、最新型の自動車照明システムの製造のための新技術が導入される。同工場で製造される高品質のヘッドランプは、独BMWや独ダイムラー、スウェーデンのボルボ・カー・グループ(ボルボ・カーズ)などに供給される。

■スロバキア工場の生産フロアを倍増
ZKWは、1億5500万ユーロ(約205億円)を投じ、スロバキア西部ニトラ市近郊のクルショヴィツェ(Krusovce)にある既存工場を拡張。生産フロアの面積は約4万2000平方メートルに倍増した。

同工場は2007年に建設され、主にヘッドライトやフォグランプの開発と生産を行っており、ZKWにとって2番目に大きな生産拠点となっている。従業員数は約2500人。

ZKWは1938年の設立で、オーストリアのニーダーエスターライヒ州ヴィーゼルブルクに本社を置く。LG電子は昨年4月、ZKWグループを11億ユーロ(約1329億円)で買収すると発表した。

2019/12/12

 

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