米国の電力・エネルギーインフラ事業者であるLSパワー(LS Power)はこのほど、米投資会社のビジョン・リッジ・パートナーズ(Vision Ridge Partners)から、同国最大の電気自動車(EV)高速充電ネットワークを運用するEVゴー(EVgo)を買収することで合意したと発表した。LSパワーによれば、買収手続きは2020年初めに完了する見込みで、買収後もEVゴーを独立した企業として運営させる方針。買収額は公表していない。


■顧客数は18万人以上
EVゴーは2010年に電力サービス大手NRGのEV充電サービス部門として設立された後、16年にビジョン・リッジ・パートナーズに買収された。米国内34州の66都市に750カ所以上の高速充電ネットワークを展開しており、1250基以上の高速充電機を敷設。顧客数は18万人以上で、2018年には二酸化炭素(CO2)約1万7000トン分の排出量に相当する7500万マイル(約1億2000万キロメートル)分以上の電力を供給し、19年には再生可能エネルギーだけで電力供給する米国初のEV充電ネットワークとなった。

LSパワーは1990年の設立。発電能力は4万1000メガワット(MW)以上で、送電距離は630マイル(約1008キロメートル)に達する。これまでの北米インフラ事業での資金調達額は420億米ドル以上としている。

同社のプライベート・エクイティ(PE)部門で共同責任者を務めるDavid Nanus氏は「今回の買収により、LSパワーはEVゴーの充電インフラプラットフォームの拡大をサポートし、成長し続けるEV市場に向けてさらなる投資を進めていくことが可能となる」と語った。

2019/12/27

 

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