ドイツの自動車部品大手のボッシュは6日、革新的なサンバイザーとして「バーチャルバイザー(Virtual Visor)」を開発したと発表した。特定の光源を遮断することで、危険をもたらす太陽のまぶしさや、ドライバーの不快感、事故のリスクを減らし、ドライバーの視認性と快適性、安全性を向上する。


バーチャルバイザーは、1枚の透明な液晶ディスプレーパネルと人工知能(AI)顔検出機能付きカメラ、トラッキングソフトウエアを内蔵しており、ドライバーに向けられたカメラの画像に基づきドライバーの位置を特定し、AIを活用して目、鼻、口を含む顔の特徴的な要素を判定することで、顔の上の影を識別。アルゴリズムがドライバーの視界を分析し、ディスプレー上でドライバーの目に光が届く部分のみを暗くする。ディスプレーのほかの部分は透明なままで、ドライバーの視界を大きくさえぎることはない。ボッシュによれば、太陽のまぶしさに起因する自動車事故は、他の天候条件によるものの約2倍に達するという。

バーチャルバイザーは、7日に米ネバダ州ラスベガスで開幕する世界最大級の家電見本市「CES 2020」でイノベーションアワードを受賞。車載エンターテインメントと安全性部門でベストオブイノベーションを受賞している。

2020/1/7

 

2週間無料お試し購読 購読を開始する