豊田通商と日本郵船は28日、仏ボロレ・アフリカ・ロジスティクスとともに、エジプトの東ポートサイード港で自動車専用ターミナルの運営を行う委託契約を2019年12月19日にスエズ運河経済特区庁(General Authority for the Suez Canal Economic Zone)と締結したと発表した。3社はエジプト初となる自動車専用ターミナルを建設。運営事業会社を設立し、2021年末に商業運転を開始する予定だ。

エジプトでは人口増加と経済発展に伴い自動車市場が拡大し、完成車の輸入増が見込まれている。同国の完成車輸入の主要港であるアレキサンドリア港は自動車以外の貨物も取り扱う多目的港で、慢性的な収容スペース不足などの課題を抱えており、新たな受け入れ港の開発が望まれていた。

■自動車1万台を収容可能
3社は、大型の自動車専用船2隻が同時に着岸可能な岸壁と十分な車両収容スペースを確保することで、今後の需要増大に対応する考え。ボロレがアフリカで港湾運営事業を通じて蓄えた知見に加え、日本郵船が世界各地で培ってきた完成車輸送とターミナル運営の豊富な経験と技術、豊田通商が80年以上にわたり幅広いビジネスをエジプトで展開してきた実績と知見を融合させ、高品質なサービスを提供するとしている。

自動車専用ターミナルの岸壁は約600メートル。敷地面積は約21万2000平方メートルで、約1万台の自動車を収容可能という。

2020/1/29

 

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