LG電子の傘下で自動車用ライトを製造するオーストリア企業のZKWグループはこのほど、同国ニーダーエスターライヒ州ヴィーゼルブルクの本社を拡張する計画を明らかにした。今後2年間で約700万ユーロ(約830億円)を投資し、開発研究所と物流センターを新設する。今春に着工し、2021年夏に開所する予定。

敷地面積は2500平方メートルで、開発研究所は物流センターの1階に配置。最新型のヘッドライトシステムの試験設備を導入し、電磁環境両立性(EMC)試験などの電子部品の試験を行う機能も備える。

ZKWは、自動車産業の将来の需要に対応できるよう、計測技術として試験モニタリングの自動化や最新設備の導入に投資を行っており、これにはCT(コンピューター断層撮影)スキャナーで部品を検査して計測するといった技術が含まれる。

ZKWライティング・システムズ・ヴィーゼルブルクのハウプトマン工場長は「新たな設備によって試験能力の拡充や製品開発期間の大幅な短縮が可能になるだろう」と意義を強調した。

ZKWは1938年の設立で、2018年にLG電子の傘下に入った。特にLEDヘッドライトに強みを持ち、フォルクスワーゲン(VW)傘下のアウディやポルシェのほか、BMWやダイムラーなどの高級車メーカーからの受注が多い。

2020/2/19

 

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