東レは3日、水素・燃料電池用部材の開発と製造、販売を手掛ける独子会社のGreenerity(GNT)が、本社を置く南東部バイエルン州アルゼナウ市に第2工場を建設すると発表した。2日に起工式を実施。2021年11月の稼働開始を予定する。

第2工場には、水素・燃料電池の核心部材である触媒付き電解質膜「Catalyst Coated Membrane(CCM)」と膜・電極接合体「Membrane Electrode Assembly(MEA)」を効率的に生産する設備を導入し、フル生産時には両製品合わせて年間約1千万枚の生産を行う計画。これは、レンジエクステンダー(REX)方式デリバリーカー、約8万台分に相当する。

二酸化炭素(CO2)排出量を削減する各国の規制強化を受け、欧州や中国では自動車メーカーやティア1サプライヤーがバスやトラック、デリバリーカーなどの商用車向けのREXや乗用車向けを含む燃料電池車(FCV)に使用する 水素・燃料電池分野に本格参入しており、これに伴い、CCMとMEAの需要が飛躍的に増大するとみられる。GNTの新工場は顧客からの増産と供給の要請に対応するものという。

2020/3/4

 

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