中国の二次電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD)は29日、電気自動車(EV)に搭載する新型のリチウムイオン電池を発表した。体積を縮小した一方で安全性を大きく向上させたとしている。


新型電池の名称は「ブレード・バッテリー」で、電池セルの形状を刀身のようにすることで体積を従来比で50%以上、縮小させた。安全性については、電池パックに金属片を貫通させる実験を行い、従来品の表面温度が摂氏200~400度に達したのに対し、ブレード・バッテリーでは表面温度が摂氏30~60度にとどまったとしている。

■新型EV「漢」に搭載、航続距離は605キロ
同社は、EVが事故にあった際、金属片が電池パックを貫通するような深刻なダメージを受けたとしても火災が生じる可能性が低いとして安全性を訴求した。ブレード・バッテリーは今年の6月に発売する新型EVの「漢」に搭載される。漢の航続距離は605キロメートルとしており、体積の縮小が航続距離の延長にもつながった。

2020/3/31

 

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