米ゼネラル・モーターズ(GM)はこのほど、新型コロナウイルスの感染拡大により不足しているマスクの生産能力増強を支援するため、同社のサプライヤーや米国自動車部品製造者工業会(OESA)、ミシガン工業会(MMA)と生産計画を共有したと発表した。ほかのメーカーと協業し、マスク生産に必要な素材や装置を提供するとしている。

GMによれば、同社に車両生産システムを供給する米JRオートメーション(本社:ミシガン州ホランド)と米イーシス・オートメーション(Esys Automation、本社:ミシガン州オーバーンヒルズ)は、マスクの折り畳みや接合、裁断を自動で行う生産ラインを構築した。

また、自動車用吸音材のサプライヤーである米GDC(本社:インディアナ州ゴシェン)は不織布メーカーの米OXCO(本社:サウスカロライナ州フォートミル)の協力の下、マスクに用いる3層構造の生地の生産プロセスの構築に取り組んでいるという。

■ウォーレン工場では2ライン追加
GMは3月、ミシガン州ウォーレンの工場で1カ月当たり150万枚のマスクを生産可能な体制を構築したと発表。すでに地元の医療機関に向けて供給を開始しており、同工場ではさらにマスクの第2生産ラインとフィルター式防塵マスクの生産ラインを新設する予定だ。

同社は中国でも国有自動車メーカー最大手、上海汽車集団(上汽集団、SAIC)、広西汽車(旧・五菱汽車)との3社合弁会社を通じてマスクを生産しており、ほかの国々でも生産を行えるよう調査を続けているとしている。

2020/4/13

 

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