フォルクスワーゲン(VW)は16日、全固体電池の開発を進めている米クアンタムスケープ(QuantumScape)への出資を拡大すると発表した。VWがクアンタムに出資するのは今回が3回目となる。


VWはクアンタムに対して2015年に5%を出資し、2018年6月に1億米ドルを追加出資し、合弁会社を設立すると発表していた。3回目となる今回は最大2億米ドルを出資する。ただし、出資比率は明らかにしていない。

VWの声明によれば、同社とクアンタムはVW向けの固体電池を試験生産するためのパイロット工場を設置する予定。年内に計画を具体化するとしている。

クアンタムはスタンフォード大学の研究プロジェクトからスピンオフされて2010年に設立された企業で、全固体電池に関連する特許を200件ほど保有している。全固体電池は正極、負極、電解質のすべてが固体で発火や爆発の可能性が低く、安全性が高いとされる。リチウムイオン電池に比べ、充電時間が短く、大容量化による長距離走行を可能にする次世代の電池として注目を集めている。

2020/6/17

 

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