自動車部品大手の米デルファイ・テクノロジーズは18日、デジタル地図サービス大手の蘭トムトム(TomTom)のリアルタイムの地図データ情報「ADASマップ(ADAS Map)」を利用することで乗用車の燃費を10%以上削減できたと発表した。

デルファイは同社の「インテリジェント・ドライビング(Intelligent Driving)」システムを搭載したマイルド・ハイブリッド車のプロトタイプでトムトムのADASマップを利用して路上テストを実施し、さまざまな運転条件下でのシステムの燃費効果を検証。トムトムのADASマップが提供する制限速度や車線情報、勾配、道路の曲率、交通標識などの豊富で正確なデータを利用し、デルファイのインテリジェント・ドライビングが前方の道路を予測して速度の調整と車体制御を行った。

■運転時間はほぼ同じ、パワトレ効率は改善
路上テストでは、インテリジェント・ドライビングの作動の有無にかかわらず、同一ルートでの運転時間はほぼ同じだった。だが、ADASマップを作動させることでパワートレインの効率は劇的に改善したとしている。

デルファイのインテリジェント・ドライビングは、内燃機関車や電気自動車(EV)、自動運転車やコネクテッドカーにかかわらず、実質的にすべての車両に適用可能で、トムトムのADASマップを含む先進運転支援システム(ADAS)と組み合わせて利用できるという。

2020/6/22

 

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