独ダイムラーは5日、中国の新エネルギー車(NEV)向け電池メーカー最大手の寧徳時代新能源科技(CATL、本社:福建省寧徳市)との提携を強化することで合意したと発表した。ダイムラーがCATLから電池セルを調達するだけでなく、研究開発(R&D)分野でも協業するとしている。

■CTP技術に注目

両社が電池に関する知見を持ち寄り、電池セルからモジュール、電池パック、電池システム全体まで全領域で共同研究を進める。特にCATLが強みを持つ「セル・トゥー・パック(CTP)」技術に注目しているという。

新華社の昨年9月の報道によれば、CTPは多数の電池セルをモジュール化して電池セルモジュールとし、その電池セルモジュールを1個の電池パックへと組み立てている通常の工程とは異なり、モジュール化を省いて電池セルを直接的に電池パックに組み立てる技術。従来品に比べてエネルギー密度が10~15%高く、電池パックの部品点数を40%削減することが可能とされる。

■セダンの「EQS」で採用予定

ダイムラーはCATLから調達した電池セルを来年中に発売する予定のセダン型EVの「EQS」で採用する方針。EQSの航続距離は700キロメートルと想定している。

2020/8/6

 

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