トヨタ自動車とマツダの折半出資の米合弁会社、マツダ・トヨタ・マニュファクチャリングUSA(MTM)は13日、アラバマ州ハンツビル(Huntsville)市で建設中の工場に8億3000万米ドルを追加投資すると発表した。生産ラインに最先端の製造技術を導入するとともに、最大4000人の従業員に対して強化されたトレーニングを提供するための投資。これにより累計の投資額は23億1000万米ドルに達する。


■トヨタの新型SUVの設計変更にも対応

MTMは今回の投資について、トヨタとマツダが最高品質の製品を生産するというコミットメントを再確認するものだと強調。マツダ車をサポートする製造プロセスを改善するために行われた生産ラインの強化と、新工場で生産されるトヨタの未発表のスポーツタイプ多目的車(SUV)の設計変更にも対応していると説明している。

アラバマ工場は2018年11月に着工した。年産能力は30万台。トヨタ車とマツダ車が各15万台で、マツダは新たに導入するクロスオーバー車を生産する。トヨタは当初、新型「カローラ」を生産するとしていたが、昨年7月に生産車種を新型のSUVに変更すると発表していた。将来的には電気自動車(EV)の生産も視野に入れている。

同工場は当初、2021年春から生産を開始する予定だったが、今年4月に21年後半に稼働を延期すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大による労働力不足と建設の遅れのほか、サプライヤーへの影響を考慮した。工場の本格的な建設が進んでおり、現時点で屋根やサイディング、スラブ、ダクト工事、防火設備、電気設備の75?100%が完成しているという。

■今年後半から生産部門の従業員を募集

MTMは新規雇用する4000人従業員のうち、これまでに約600人を採用。今年後半に生産部門の募集を開始する計画としている。

2020/8/14

 

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