電気自動車(EV)のプラットフォーム(車台)を開発するイスラエル企業のREEオートモーティブは26日、インドの自動車大手マヒンドラ&マヒンドラ(M&M)と提携することで合意したと発表した。商用車のEVを共同で開発することを目指すとしている。

■20万~25万台の販売を想定

発売後は数年間で20万~25万台の販売規模を想定している。マヒンドラが持つ生産能力とデザイン、エンジニアリング、部材調達能力をREEが持つプラットフォーム技術と組み合わせることでインド国内だけでなく、グローバルに販売できる商用EVの開発につなげたい意向だ。将来的には自動運転車の共同開発も視野に入れている。

ただし、REEが開発した車台をREEが生産し、マヒンドラに供給するのか、REEからは技術提供やライセンス供与にとどめてマヒンドラが車台の生産まで担うのかは不透明な状態となっている。

REEが開発した車台は「コーナーモジュール」と「モジュラープラットフォーム」を組み合わせて形成される。コーナーモジュールにはモーターやサスペンション、ブレーキ、ステアリングなどのコンポーネントが組み込まれており、ホイールアーチ内に多くの機能を集約することで車両全体のデザインと設計の自由度を拡大するほか、乗用車やトラック、バン、シャトルバスなど、さまざまなボディタイプへの適用が可能になるとされている。

■REEは5月にKYBと提携

REEは今年5月に日本の自動車部品大手であるKYBと提携。次世代のEVプラットフォームを共同開発すると発表した。KYBのセミアクティブおよびアクティブサスペンション技術をREEが開発した完全にフラットな次世代EVプラットフォーム「REEボード(REEboard)」に統合。これにより、高い設計自由度を実現すると同時に、性能や安全性を高め、ラストマイル配送から長距離大量輸送に至るまでのあらゆる物流手段にモジュラー形式で適合させることが可能になるとしていた。

2020/8/27

 

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