韓国の鉄鋼大手ポスコグループ傘下のポスコケミカルは1日、全羅南道光陽市の工場に2895億ウォン(約259億円)を投資し、リチウムイオン電池の4元系(NCMA)正極材の生産ラインを増設すると発表した。年産能力は3万トン。2022年の稼働を目指す。

増設する生産ラインでは、電気自動車(EV)の航続距離が500キロメートル以上に達する次世代のリチウムイオン電池に使用されるNCMA正極材を生産する。NCMA正極材は、ニッケル、コバルト、マンガンの三元系(NCM)正極材に少量のアルミニウムを加えたもの。コストが高いコバルトの量を減らしながらエネルギー密度を高めた。韓国のLG化学はNCMA正極材を使用したリチウムイオン電池の量産を2021年から開始する計画を明らかにしている。

生産ラインの増設により、同社の正極材の年産能力は7万トンに拡大する見込み。

2020/9/2

 

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