米ゼネラル・モーターズ(GM)は9日、半導体デバイスを製造する米アナログ・デバイセズ(ADI)と共同開発した「ワイヤレス電池管理システム(Wireless Battery Management System=wBMS)」を自動車メーカーとして初めて採用すると発表した。

■ワイヤーを90%削減

wBMSは、電池パック内のワイヤーを最大で90%削減し、車両の軽量化を実現するとともに、より多くの電池にスペースを確保することで全体の容量を拡大することを可能とした。ワイヤーがないことでデザインに柔軟性が生まれ、よりシンプルで合理化された電池パックの構築と堅牢な製造プロセスが可能になるという。

■OTAでアップデートも可能

wBMSはリアルタイムで電池パックのヘルスチェックを行い、車両の寿命を通じて電池を最適な状態に保つ。また、ソフトウエアのOTA(無線更新)により、最新のシステムにアップデートすることが可能。

wBMSは、特定の通信システムを開発したり、新型のEVが投入されるたびに複雑な配線スキームを再設計したりする必要がないため、大型トラックからパフォーマンスカーまで、さまざまな車両セグメントやブランドに採用できる。

wBMSは、GMが開発した新型のリチウムイオン電池「アルティウム(Ultium)」搭載のEVに標準装備される。

2020/9/10

 

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