韓国のLG化学は17日、電池事業をスピンオフ(分離・独立)させると発表した。同社の電池事業は先行投資のために赤字状態が続いてきたが、電気自動車(EV)市場の拡大によって直近の今年4~6月期に黒字転換しており、スピンオフを実施することで意思決定の迅速化を図り、成長を加速させる狙いがある。


■12月に発足

スピンオフ後の電池事業の商号は「LGエナジーソリューション(仮称)」となる見込みで、10月30日に開かれる臨時株主総会での承認を経たうえで12月1日に発足させる予定だ。まずはLG化学の完全子会社として発足させ、将来的には新会社を新規株式公開(IPO)させることも視野に入れる。

■目標売上高は24年に30兆ウォン

新会社の今年の売上高は13兆ウォン(約1兆1600億円)となる見込みで、2024年には30兆ウォン(約2兆6800億円)まで引き上げることを目指す。ただし、新会社の売上高には車載電池だけでなく携帯電話やノートパソコンなどの民生品向け電池の分も含まれる。

■受注残高は13.4兆円

LG化学の電池の受注残高は150兆ウォン(約13兆4200億円)に上っており、今後も生産能力の拡充が必要となっている。新工場の建設や既存工場の増強などに今後も年間3兆ウォン(約2700億円)以上の投資が必要となる見通しとしている。

2020/9/18

 

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