ドイツの自動車部品大手ボッシュと中国のディーゼルエンジンメーカー大手のイ柴動力(イはさんずいに維、ウェイチャイパワー)は28日、イ柴動力の大型商用車向けディーゼルエンジンの熱効率を最大50%まで高めることに成功したと発表した。両社は2018年9月に共同開発プロジェクトに着手していた。


トラック用ディーゼルエンジンの熱効率は現在、平均すると約46%。ボッシュのデナー最高経営責任者(CEO)は「私たちは、4%の効率改善という新たなマイルストーンに共同で到達した」と述べている。

■8気筒までのエンジンに対応

ボッシュは、排気量12.9リットルの6気筒ディーゼルエンジンに対し、モジュラーシステムCRSN(商用車向けコモンレールシステム)を供給。効率的な燃料供給と燃料噴射を確保するこのシステムは、中国の新排ガス基準「国6」にエンジンを適合させるための不可欠な要素という。

同システムは、1800~2500バールの圧力レベルで使用が可能で、8気筒までのエンジンに対応できるように設計。高流量のインジェクターにより燃焼を最適化でき、高いエンジンパフォーマンスを実現する。要件により異なるものの、システムの寿命は最大160万キロメートルに及び、電動パワートレインにも対応できるように設計されている。

2020/9/29

 

2週間無料お試し購読 購読を開始する