中国の浙江吉利控股集団の傘下にあるスウェーデンの高級車メーカー、ボルボ・カー・グループ(ボルボ・カーズ)は1日、ベルギーのヘント(Ghent)工場で同ブランド初の電気自動車(EV)の「XC40リチャージ(Recharge)」の生産を開始したと発表した。

XC40は、吉利汽車と共同開発したプラットフォーム(車台)「CMA(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)」を採用した。航続距離はWLTP(国際調和排出ガス・燃費試験法)サイクルで400キロメートル以上。急速充電システムでは約40分でバッテリー容量の80%まで充電可能という。

「XC40」をベースにし、エンジンがないことに対応するためフロント構造を再設計のうえ補強し、他のボルボ車と同様の安全性を確保した。バッテリーパックは車体構造の中央に埋め込まれた安全ケージで保護し、車のフロアに配置することで車の重心を下げ、横転の危険性を減少させている。車内では、ドアやトランクの収納スペースを拡大。エンジンを搭載していないため、ボンネット・フードの下には「フランク」と呼ばれる収納スペースが設けられている。

年内に製造される予定の車両はすでに完売。市販される最初の車両は10月下旬に欧州の顧客に納車される予定という。

2020/10/5

 

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