自動運転車向け3Dビジョンシステムを開発する米ベロダイン・ライダー(Velodyne LiDAR)は21日、中国の北京主線科技(Beijing Trunk Technology、トランクテック)との戦略的提携を発表した。両社は次世代の大型の自動運転トラックの開発で協業し、中国の物流市場で無人トラックの商用化を加速していくとしている。


■「レベル4」の無人トラックを自主開発

北京主線科技は独自の強力な無人ハードウエア/ソフトウエアシステムをベースに特定の区域など条件付きでドライバーが関与せず走行可能な「レベル4」の無人トラックを自主開発した中国初の企業。同社は、自動運転トラックのコアセンサーハードウエアとして、ベロダインの「ウルトラ・パック(Ultra Puck)」、「パック(Puck)」、「ベラレイH800(Velarray H800)」を含むベロダインのライダー(LiDAR、レーザー光線を使った距離計測技術)センサーを使用している。

北京主線科技は2018年に中国で初めて無人トラックの営業路上試験免許を獲得。19年には国から重要な複数の研究開発計画プロジェクトを獲得し、路上通行権を認められた初の無人運転技術企業となった。同社は過去数年間、ベロダインのライダーセンサーを数十台の無人トラックに搭載し、それらのトラックを商業顧客に納入。これらの車両は現在、中国の複数の港湾で運用され、業務を支援しているという。

北京主線科技は物流エコシステムの構築に向けても積極的に取り組んでおり、このエコシステムには独ボッシュも参加。中国重型汽車、Uberco、Ulse Automotive、吉利商業車も戦略的パートナーとなり、自動運転トラックの量産化を推進するための協業を行っている。

2021/1/22

 

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