商用車大手の米ナビスター・インターナショナルは27日、燃料電池車(FCV)の実用化に向けてゼネラル・モーターズ(GM)から電量電池システムの供給を受けることで合意したと発表した。燃料となる水素の供給インフラについてもワンH2(OneH2)と協業することで合意している。ナビスターは3社連合によるFCトラックの実用化を企図しており、2024年中に量産を開始したい意向だ。

■航続距離は805キロ、15分で充填

ナビスターは大型トラックの「RHシリーズ」にGM製の燃料電池システムである「パワーキューブ」を搭載する。航続距離は500マイル(約805キロメートル)で、水素の充填に必要な時間は15分としている。最高出力や走行に必要なコストはディーゼルエンジン車と同水準になるとしている。

GMのパワーキューブは300個以上の燃料電池と熱・パワー制御システムを一体化しており、自動車だけでなく船舶や発電機などに搭載することも可能。サイズは縦が792ミリ、横が1223ミリ、高さが564ミリとなっている。ナビスターのRHシリーズには2基のパワーキューブが搭載される。

■22年中にJBハントと実証実験を開始

ナビスターは実験用の車両を2022年末までに製造し、米国の物流大手であるJBハントとともに実証試験を行う予定。ワンH2は水素の製造から貯蔵と輸送、充填まで一貫したソリューションをナビスターとJBハントに提供する。将来的には2000台のRHシリーズに水素を供給できるインフラを構築することを計画している。ワンH2にはナビスターが少数株主として出資することも決まった。ただし、出資比率や出資額については公表していない。

ナビスターは昨年10月にフォルクスワーゲン(VW)グループの商用車事業子会社トレイトンの傘下に入ることで合意しているものの、トレイトンによる買収手続きはまだ完了していない状態にある。同手続きは今年の半ばごろに完了する見通しとされる。

2021/1/28

 

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