中国の浙江吉利控股集団の傘下にあるスウェーデンの高級車メーカー、ボルボ・カー・グループ(ボルボ・カーズ)は24日、浙江吉利集団傘下の吉利汽車と合併せず、独立を維持することで合意したと発表した。吉利とボルボは昨年2月に合併に向けた協議を進めると発表しており、ボルボにとって向こう数年は吉利による吸収合併を免れる格好となった。

■次世代HVシステムも新会社で生産へ

一方、ボルボと吉利汽車は部材を共同調達することや、エンジンとトランスミッション、次世代の2モーター式ハイブリッド技術などパワートレイン事業を統合するための新会社を年内に設立することなどで合意した。

電気自動車(EV)関連ではモジュラー式プラットフォーム(車台)も共用するほか、電池やモーター、コネクテッド・ソリューションの共同調達など合意している。共用する車台としては「SEA」と「SPA2」を挙げており、次世代のプラットフォームについても共用していく。自動運転車やコネクテッドカー関連技術についても共同で研究する。

■ボルボ販売網でLynk & Co車を販売

販売面では合弁ブランドの領克汽車(Lynk & Co)の車両をボルボの販売網で取り扱い、修理などのアフターサービスを提供することが決まった。領克汽車の昨年12月の販売実績は2万4853台で、前年同月比では130%増を記録したものの、通年の販売台数については言及していなかった。

吉利汽車の2020年通年の世界販売台数は前年比3%減の132万217台、ボルボは6.2%減の66万1713台だった。

2021/2/25

 

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