HiPhi(高合)ブランドを展開する中国の新興EV(電気自動車)メーカー、華人運通(Human Horizons、本社:上海市)はこのほど、同ブランド初の生産車となるスポーツタイプ多目的車(SUV)「HiPhi X」の組立工場である江蘇省塩城市のHiPhi Plazaの詳細を発表した。内燃機関車の工場を転用した施設で、完成したHiPhi Xは自律運転で組立ラインを離れ、近隣の用地に駐車するという。


新スマートファクトリーのHiPhi Xの生産設備は次世代通信「5G」網によって接続され、製造オペレーション管理(MOM)クラウドコンピューティングソフトウエア「Digital Twin」によって編成された数百ものインターネット・オブ・シングス(IoT)デバイスにより、運用全体の効率的かつ自動的な管理が確実に行われるという。

■ダイムラー、ボルボが使用するERPシステム採用

工場オペレーターにとっては、企業資源計画(ERP)として独ソフトウエア企業SAPのカラムストア型リレーショナルインメモリーデータベース「HANA」でAdvanced Planning and Optimization(APO)を使用することによって受注に対する迅速な生産スケジューリングが実現する。このERPシステムはカスタマイズ仕様の受注を処理する速度を大幅に向上するもので、現時点で同システムを使用しているのは、ダイムラーとボルボ・カー・グループ(ボルボ・カーズ)のみという。

HiPhi Xはすでに量産を開始し、5月中の出荷を予定している。

2021/3/22

 

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