ソーラーカーを開発するオランダのライトイヤー(Lightyear)は16日、金融大手の仏BNPパリバ傘下のリース会社であるアーバル(Arval)から1万台の予約受注を獲得したと発表した。ライトイヤーとして初の量販モデルとなる「ライトイヤー2」を納入する。

同社は今月5日にライトイヤー2の予約注文の受け付けを開始しており、今回のアーバルからの分も含めると累計で2万1000台の受注を獲得した。生産開始の時期は2025年末までとしており、1台4万ユーロ(約558万円)未満での販売を計画していることから、8億4000万ユーロ(約1170億円)の売上高を期待できるとしている。

■ライトイヤー2の航続距離は800キロ

ライトイヤー2はルーフとボンネットに備えた太陽光発電装置によって得られる電力で電池を補うことが可能で、航続距離は800キロメートルとされる。

ライトイヤーは2016年、世界的なソーラーカーレースである「ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ」で優勝したオランダのソーラー・チーム・アイントホーフェン(Solar Team Eindhoven)の出身者が設立。オランダ南部ヘルモントに自社の製造施設を開設し、試作車を開発している。

■昨年11月にライトイヤー・ゼロの委託生産開始

同社として初のモデルとなる「ライトイヤー・ゼロ」の生産をフィンランドの完成車受託生産会社のヴァルメト・オートモーティブ(Valmet Automotive)に委託しており、昨年11月にヴァルメトの工場で生産が始まったばかり。ライトイヤー・ゼロの航続距離は625キロで、太陽光発電だけで最長70キロの走行可能とされる。



2023/01/20