イタリア最大の自動車グループと労働組合は8日、2年間で11%超の賃上げを中核とする新たな4年間の労使協定に署名した。ロイター通信が伝えた。

急激なインフレの影響を緩和するため、イタリア国内で勤務する従業員を対象に3月から6.5%の賃上げを実施。来年1月からはさらに4.5%引き上げる。また年内に総額600ユーロ(約8万6000円)の一時金が3回に分けて支給される。

■ステランティス、フェラーリ、イベコ、CNHの従業員が対象

対象となるのはステランティスと高級スポーツメーカーのフェラーリ、商用車大手イベコ(IVECO)、産業機械のCNHインダストリアルの従業員約7万人で、これらはすべて旧フィアットグループの傘下または関連企業。

4社は別々の声明で、イタリア国内の従業員の賃上げは新労使協定の最初の2年間で11%を上回ることを確認した。ステランティスの人事責任者は、厳しい環境のなか、労使双方が労働者の利益を十分に守るとともに、競争力の面で会社の利益も守る解決策を見出したと述べた。

2023/03/10